あなたの貴重なお時間訪問下さりありがとうございます。
苫米地式コーチング認定コーチ
左近士 祐子です。
返事はいいんだけど
「うん、わかったー!」って言うことはやらない。
幼い頃、母はよくぼやいていました。
朝、学校へ行くときに
「今日は、寄り道しないで帰ってくるんだよ」と言われ
「うん、わかったー!」って
銀杏を拾って帰ってくる・・・。
鉄棒で初めて遊んだとき
「手を離すんじゃないよ」と言われ
「うん、わかったー!」と言うか言わないか
手を離して鉄棒から落ちて頭から血を流す・・・。
夜出かける母に
「電気つけたまま寝るんじゃないよ」と言われ
「うん、わかったー!」って
電気をつけたまま寝ている・・・。
確かに、母から見ると
この幼子の行動は
「返事はいいけど、できてないじゃない!!」って
怒りだす。
「うん、わかったー!」って
「わかってないでしょーーー」って怒られる。
でもね、幼い私はとーっても忠実に母の言うことを聞いていたこと
今の私にはすごーく理解できます。
それは
脳は「短い単語」を「肯定して」認識するからです。
つまり
「寄り道しないで」と言われたら
脳内では「寄り道」という言葉が肯定されて
「しないで」は認識されていないのです。
さて、母が私に言っていた言葉は・・・。
「寄り道しないで」
「手を離すんじゃない」
「電気つけたまま寝ない」
どうですか?
子供にやってはいけないことを
注意を促していることを
そのまま伝えているのですが
それは、「否定するカタチ」ですよね。
母はやって欲しくないことを先に言葉にして
後から否定している。
素直に子供は
ちゃーんと実行している。
そのまま、言われた単語を実行していたのです。
脳内で「肯定するカタチ」でね。
けれど、母には返事とは逆のことをすると思われていた。
母は気を付けて欲しいから
やってはいけないことを言葉にして注意を促していた。
でも、脳の仕組みは
否定形は通じない。
全ては肯定形。
「はい=Yes」で認識します。
なので母は幼い私に注意を促したい言葉で話すのではなくて
やって欲しい行動、単語を使って話すとオッケーだったのです。
「寄り道しないで」は「真っすぐ帰っておいで」
「手を離すんじゃない」は「しっかりつかんで」
「電気をつけたまま」は「電気を消して」
というカタチで子供に伝えると
「うん、わかったー!」と元気な返事とともに
子供は言われたことを実行する。
「返事はいいけど逆のことをする」は解消される。
「○○して欲しい」言葉を使うのか
「○○して欲しくない」言葉を使うのか
ほんの少しの言葉の使い方で
母の怒りと子供の行動は改善される。
やって欲しくない行動を促す言葉で伝えるのではなくて
「やって欲しい行動を促す」言葉で伝えること。
このことを若かりし母は知らなかったので
母は子供が「言うことを聞かない」と誤解していたわけです。
これは
子供に限って起こることではなくて
私たち人間の持つ脳の仕組みのひとつなのです。
誰かに伝えるときだけではなくて
自分自身に対しても
常に脳は
「短い単語」で「肯定」して実行しているのです。
だから
自分の望む行動をすでにできている言葉をつかうと
その通りにコトが進むのです。
でき「ない」こと、やれ「ない」ことを
「ない」、「ない」ってどうしようかと思うのではなくて
どうしたら「できる」のか
どうしたら「やれる」のか
「できる状態」、「すでにある状態」の言葉を使うと
その言葉とおりに行動することができるのです。
あなたのよりよい「進化する行動」を考えて伝えてくださいね。
心から感謝を込めて。
左近士 祐子